こんにちは、このりです。
第7話『王子の弟子入り』
デスパーの人柄
ボッジとカゲは難なくデスパーの家にたどり着くことが出来た。
デスパーにボッジを強くしてほしいと頼むカゲだったが…
なぜ、デスハーは弟に嫉妬しているのかと聞く。
力も統率力も、質素で勤勉な所も兄には適わない。
しかし、私は顔が良い。兄と違ってモテた。
そう言うのであった。
デスパーは自分が美男子であることがアイデンティティなようだ。
しかし、ファンタジーという露骨な弱肉強食な世界で美形である事にメリットはあるのだろうか？
強い奴がモテる世界な気がする。
兄はモテない事がコンプレックスだったと言ってはいるけれど、弟は兄に大体の事が負けていることがコンプレックスだったのではなかろうか？
底抜けなポジティブさを感じるデスパーではあるけれど、かなり曲者な気はする。
唯一必要な才能は勇気
普通の男を一国の王にしたデスパー。
しかし、必要な才能は有るという。
その才能とは『勇気』だそうだ。
一国の王にした男には、その勇気があったらしい。
人を信じる勇気。己を信じる勇気。
デスパーはいい事言うんだけど、すごい俗物なんだよな。
お金が大好きだったり、見返りを求める所があったり。
ただ、なんかあざとさがないところが許せてしまう雰囲気を持ってる。
計算しているようで、計算の無い純粋さを持ってるような気がする。
彼の信じている物がこれから分かるにつれて、うさんくささは抜けていくのかな？
ボッジには余力がない
どうやらボッジには筋力がないようだ。
元がゼロだから鍛えたところで増えることは無いらしい。
それはデスパーの力をもってしても鍛えることはできないようだ。
しかし、「力なんてなくてもいろんな可能性がある」そう語るデスパー。
僕はチョロいようだ。
たった、数分のデスパーの所作や言動で惚れてしまった。
ボッジと同じように力がないからこそ言える事なのだろうか？
見た目から来る謎の説得力は、見た目だけを磨いてきたわけでは無いのだろう。
孤独は成功のスパイス
ボッジはデスパーと共に修行をしていた。
しかし、その姿はカゲですら見ることが出来ない。
「孤独に自分と向き合う」そのことが成長につながるらしい。
修行が終わると、疲れ果てたボッジは倒れる様に眠るのだった。
カゲはボッジの代わりに家事をこなしつつ、彼のサポートをする様にデスパーに言われるのだった。
そんなカゲはボッジのためになる事が嬉しいようだった。
孤独は辛い。
しかし、常に誰かがそばに居ることが良い事とは限らない。
自分を見つめるという事は自分を知るという事。
ボッジは自分を知ることから始めている。
そして、カゲも自分を知るキッカケになっているような気がする。
誰かのために生きる事への充実感。
まんざらでもないその表情が、可愛くて仕方がない。
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